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妊娠中に風邪薬飲んでいいの?赤ちゃんに悪影響を及ぼす?

「妊娠中、風邪を引いたらどうしたらいいんだろう…」
「薬を飲んでしまったら胎児に影響しないか心配…」

自分一人だけの体ではない妊娠中は、いつも通りの風邪にもどのように対処すればいいのか、不安になってしまうことでしょう。

お腹の赤ちゃんへの影響が気になって、薬を服用して良いのかも心配になってしまいますよね。

そこで、今回は妊娠中の薬の服用による影響や、市販の薬の解説、薬を飲んでしまったときの対処法など、妊婦さんの風邪対策について詳しくご紹介いたします。

妊娠中に風邪薬を飲んでもOK?影響はない?

錠剤と体温計

妊娠中でも、基本的には風邪薬を服用しても大丈夫です。

これは風邪薬以外の全ての薬について言えることで、絶対に服用してはいけないということはありません。

しかし、忘れてはいけないのは、

場合によっては、お腹にいる胎児に悪影響が出る危険性もあるということ、です。

条件によっては、胎児に直接影響したり、子宮の筋肉や胎盤機能に作用して間接的に影響したりと、様々なケースが考えられます。

それらのケースを整理したとき、万が一最終的に胎児に及ぼされる悪影響は、大きく分けて以下の2つのパターンが挙げられます。

万が一の場合、薬が赤ちゃんに及ぼす悪影響
  • 胎児の体に奇形を残す「催奇形性」の原因となる
  • 胎児の機能不全や発育不全を引き起こす「胎児毒性」の原因となる

どちらも、赤ちゃんの体から一生消えることのない、非常に重大な障害になりかねません。

基本的には風邪薬を飲んでも問題ありません、しかし、万が一の悪影響が大きいため「風邪薬を安全に服用できているか?」をチェックすることは非常に重要です。

風邪薬を服用するためにチェックすべき2つの条件

  • 【条件1】薬の種類は妊娠中飲んでも安全なものかどうか
  • 【条件2】妊娠時期は服用に適していない時期ではないか

妊娠中、悪影響が出ないよう薬を服用するためには、大きく分けて以上の2つの条件をチェックする必要があります。

【条件1】薬の種類は妊娠中飲んでも安全なものかどうか

1つ目の条件は、薬の種類についてです。

薬の種類については、含有される成分や、妊娠中の使用についての注意書きをしっかりチェックする必要があります。妊娠時の服用を推奨していない薬の場合、服用すると、含有される成分が悪影響を及ぼす可能性があります。

市販の薬を自己判断で服用することは非常に危険なので、絶対に避けましょう。

では、妊娠期に服用して問題のない成分・危険とされている成分・考えられる影響はどのようなものなのでしょうか。特に注意が必要なものについてまとめていきます

この記事で紹介する薬の情報は、

の情報を参考にしています。

比較的安全なのは「アセトアミノフェン」

アセトアミノフェンは、比較的安全とされている成分です。

アセトアミノフェンとは?
通常、頭痛・腰痛・歯痛・関節痛などの鎮痛・小児の解熱と鎮痛に使用される薬で、抗炎症成分が弱いことが特徴。
解熱鎮痛薬として世界的に広く使用されており、市販の風邪薬の主成分として配合されている場合が多い。

しかし、完全に悪影響を及ぼさない成分であるとは限らないため、これが含有されている市販の薬を自己判断で服用することは避けましょう。妊娠期は、安全な服用のために、必ず事前に医師に相談することが必要です。

参考:アセトアミノフェン|くすりのしおり

危険なのは「非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)」

非ステロイド性消炎鎮痛薬は妊娠中に服用すると悪影響を及ぼします。

非ステロイド性消炎鎮痛薬は、NSAIDs(エヌセイズ)と呼ばれるもので、ステロイド以外の抗炎症作用・鎮痛作用・解熱作用をもつ薬の総称です。

ロキソプロフェン・イブプロフェンなどがこれに当たります。

これは、鎮痛・解熱・抗炎症作用があり、アセトアミノフェンよりも強い抗炎症作用があるため、副作用として胃腸障害や腎障害が考えられます。

妊婦がこの薬を使用した場合、胎児に薬の成分が移り、動脈管が収縮することによる胎児循環持続症(PFC)という病気になる可能性が高まります。

参考:大鵬薬品「おクスリ.JP」
NHK「NHK健康チャンネル」

その他注意すべき薬

先述した2つの薬以外に、妊娠初期に服用を避けるべきなのは、以下の薬です。

  • 抗血栓薬「ワルファリン」
  • 抗てんがん薬「バルプロ酸」
  • 免疫抑制剤「ミコフェノール錠」
  • 抗がん剤「メトトレキサート」

妊娠中期以降に避けるべきなのは、以下の薬です。

  • 降圧薬「ACE阻害薬」「ARB」
  • 精神神経系薬「SSRI」「ベンゾジアゼピン系抗不安薬」

これ以外にも、ホルモン剤・ワクチン類・睡眠薬・抗うつ剤など、実に様々な薬の使用に注意が必要です。安易な自己判断のもとで飲むことのないよう、十分留意しておきましょう。

参考:NHK「NHK健康チャンネル」

服用の前に、かかりつけの病院や産婦人科で医師の判断をあおぐことは、赤ちゃんの健やかな未来を繋ぐことになります。

【条件2】妊娠時期は服用に適していない時期ではないか

2つ目の条件は、妊娠時期についてです。

妊娠週数は、お腹の中の胎児がどれくらい成長しているかを表します。

胎児の成長具合によって、薬の影響の受けやすさも変わってくるため、妊娠時期は十分に考慮する必要があります。

受精前~妊娠3週目(妊娠1カ月)は無影響期

受精前から妊娠3週目(妊娠1カ月)は、無影響期と呼ばれていますが、受精卵に影響が出る場合と出ない場合があります。

受精前に影響を受ける場合、受精能力そのものを失ったり、受精しても着床しないまま流産して消失したりすることが考えられます。影響を受けない場合は、薬の服用により胎児に後遺症が残る心配もなく、順調にお腹の中で成長していくでしょう。

つまり、早すぎる段階で影響を受けてしまうと、そもそも胎児へと育たない状態を招きかねないということです。

逆に、この時期の薬の服用は、生まれてくる赤ちゃんに先天性の奇形を残すような影響は及ぼさないとされているため、胎児自体には無影響とされている時期なのです。

妊娠4週~14週未満(妊娠2カ月~4カ月)は催奇形性に影響

妊娠初期とされるこの時期は、胎児の体に先天性の奇形を引き起こす「催奇形性」の危険性が最も高いと言われています。

妊娠2カ月は特に、胎児の中枢神経・心臓・消火器・四股など、人体の重要な核となる臓器が形成される時期です。それ以降は、胎児の性別が男女どちらになるかが分かれる時期とされています。

胎児の体がこれから造られていく非常にデリケートな状態です。わずかな刺激も一生に関わる大きな影響を与える危険があり、注意を払う必要があります。この時期の薬の服用は、医師の処方のもと治療上不可欠である場合に限り、危険度の極めて低いものを選びましょう。

妊娠14週(妊娠4カ月)~出産するまでは胎児毒性に影響

妊娠中期~妊娠後期のこの時期は、胎児の先天性の奇形などの形態的な異常には繋がらないとされています。

しかし、胎児の発育・機能不全に影響する「胎児毒性」の危険性が高い時期です。胎盤から胎児へ薬の成分が移るため、直接的な影響を受けやすく、機能的な発育の抑制・臓器への障害・子宮内胎児死亡などの危険が考えられます。

分娩直前では新生児の適応障害・薬剤の離脱症状などが起こる可能性もあり、服用する薬の種類によっては、羊水が減少してしまい、胎児が危険な状態になるものもあります。

安定期を経て、ある程度胎児が育っている時期も、薬の影響に対して過敏であることには変わりありません。十分に注意しておきましょう。

NHK「NHK健康チャンネル」

日本産科婦人科学会「妊娠と薬物」

出産後、授乳期も注意が必要

妊娠時期は、胎児に影響が出る可能性があるため、注意が必要であることがわかりました。しかし、出産した後も、授乳をする時期に入るため、ここでも赤ちゃんへの影響を考慮する必要があります。

ほとんどの薬の成分は、ごく少量だけ母乳へ移ると考えられていますが、その少量でも赤ちゃんに有害となる場合があります。

アセトアミノフェンなどの、市販薬の多くは安全と考えられていますが、妊娠中の薬の服用と同じように、授乳期も医師の判断をあおぐことが必要です。

参考:MSDマニュアル家庭版

妊娠に気づかず風邪薬を飲んでしまったらまず病院へ

ハートを持った夫婦

よくあるケースとしては、まだ妊娠に気づかないうちに薬を飲んでしまったという場合です。

妊娠に気が付かず飲んでしまっていた場合は、焦らず落ち着いて、まずはかかりつけの産婦人科で検査をし、医師の診断を待ちましょう。

問題なくお腹の中で育っている状態であれば、薬の影響は受けていないと確認できます。

咳・喉の痛み・発熱・倦怠感などの症状は、よく妊娠初期に見られる兆候です。これらは風邪の症状と似ているために、ただの風邪だと勘違いし薬を飲んでしまったというケースが発生するのです。

もし薬を飲んでしまった後、胎児に何らかの影響があったと分かれば、その時の自分の行動を深く後悔してしまうことでしょう。そうならないために、妊娠を考え始めた時点から、自己判断で薬を服用しないようにし、病院で医師の診断を受けることをお勧めします。

妊娠中の風邪を避けるための予防法2つ

妊娠中に風邪を引いてしまうと、放置してこじらせても、治すために薬を服用しようとしても、胎児にリスクが伴います。一番の理想は、赤ちゃんが元気に生まれてくるまで、母体が健康である状態といえます。

日頃から風邪予防の習慣をつけておくことは、安全に元気な赤ちゃんを産むための第一歩なのです。

1.ウイルスを取り除く|うがい・手洗い・マスク

まず基本中の基本として、ウイルスを寄せ付けず、取り除くよう行動することは必須です。具体的には、以下のようなことに注意しましょう。

妊娠中にできる風邪ウイルス対策
  • 帰宅してからの手洗い、うがいをする
  • 人ごみを避け、なるべく外出しない
  • 外出時にマスクを着用する
  • 予防接種などのワクチンを欠かさない(医師に相談が必要)

インフルエンザなどの病気が流行している時期は、特に注意が必要です。予防接種も一種の薬であるため、心配な場合は主治医に相談することをお勧めします。

2.免疫力を上げる|ミネラル摂取・ストレス除去

次に、体内に入ってきたウイルスに抵抗できるよう、体の免疫力を高めておくことも重要です。

免疫力を上げる方法は、大きく分けて2つあります。

【免疫力を上げる習慣1】ミネラル・ビタミンなどの栄養を摂取

葉酸サプリメントと水

免疫力を高めるには、ミネラルとビタミンがおすすめです。

これらを日頃から摂取し、体のさまざまな機能をサポートすることで、抵抗力を高めることができます。

ミネラルが免疫力を高める理由
おすすめのミネラル
カルシウム、鉄分、亜鉛

カルシウムは、筋肉を正常に働かせ、心臓のリズムを正常に維持してくれます。

鉄分や亜鉛は、消化・呼吸などが行われる際に必須な酵素を形成し、体の成長と健康維持をサポートしてくれます。

妊娠中の貧血のおよそ95%は鉄分不足が原因のため、貧血予防としても摂取していく必要があります。

ビタミンが免疫力を高める理由
おすすめのビタミン
ビタミンA、ビタミンD、葉酸

ビタミンAは感染症の防御を助け、ビタミンDは免疫システムを強化してくれる役割があります。葉酸はDNAの合成や、血を造る上で重要な栄養素です。特に妊娠期は、胎児の神経系の発達に不可欠であるため、不足して赤ちゃんの脊髄や脳に先天異常を残さないよう、摂取していく必要があります。

普段から、これらの栄養素をバランスよく取り入れられる食事を心がけましょう。ただし、ビタミンAに関しては、大量に摂取してしまうと、催奇形性の原因となる可能性があるため、摂りすぎないよう注意が必要です。

含有されている栄養素の種類や量をしっかり把握しながら、効率よく摂取していくために、サプリメントの利用がおすすめです。食べなきゃいけないとわかっていても、つわりなどでなかなか食べられない時期もありますよね。そんな時も、サプリメントに頼るのは有効な手段の一つといえます。

無理せず、適量を摂り入れることを習慣として続けることで、少しずつ免疫力が上がっていくでしょう。

参考:MSDマニュアル家庭版

【免疫力を上げる習慣2】心身のストレスを軽減

妊娠中の女性2

栄養面以外でも、免疫力を上げるために必要なこととして、以下が挙げられます。

妊娠中のストレスを
  • 質の良い睡眠の時間を取る
  • 疲れやストレスを溜めない工夫をする
  • 体を冷やさない

一定時間しっかり継続して眠れる時間を取り、時には気分転換のためにリラックスタイムを作るなどして、精神的にも健康な状態を目指しましょう。心がストレスを感じると、体力低下や自律神経の乱れなどに影響してきます。ストレスの少ないリラックスした精神状態を保つことは、免疫力を上げることに繋がります。

また、体を冷やしてしまうと血流が悪くなり、血液中の免疫細胞が体の末端まで行き渡らなくなってしまいます。出かけるときは1枚多めに羽織ったり、お風呂上りや寝るときに足元を冷やさないよう靴下を履いたりして、体を常に温かくしておきましょう。

妊娠中の風邪薬服用について押さえるべき5つのポイント

最後に、妊娠中風邪薬の服用についておさらいしましょう。ポイントは5つあります。

  • 妊娠中風邪薬を服用すると、「催奇形性」と「胎児毒性」の2パターンの悪影響が考えられる。
  • 妊娠中、自己判断で薬を服用するのは避け、事前に病院で医師に相談するべき。
  • 妊娠初期は催奇形性を引き起こす悪影響を受けやすく、中期以降は胎児毒性を引き起こす悪影響を受けやすい。
  • 妊娠に気づかずに薬を服用してしまった場合、まず病院へ行くべき。
  • 妊娠中の風邪を予防するためには、ウイルスを体につけず免疫力を上げる習慣が大切で、栄養素をとり入れる方法としてサプリメントは有効な手段である。

妊娠中に風邪薬を使用することは、病を治すどころか、赤ちゃんに思わぬ影響を与えてしまうことになりかねません。ママの健康のため、そして安全な出産と赤ちゃんの未来のために、医師への相談と風邪の予防を欠かさないことが大切です。

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